2013年ぷちトラvol.17 唐津くんち特集 唐津くんち、うわさの真相。

この特集は、2012年の唐津くんちの取材をもとに構成しました。 


14台の曳山が結婚式に参列したって
013年3月9日、唐津神社の戸川宮司の結婚式に14台の曳山が揃って参列!
013年3月9日、唐津神社の戸川宮司の結婚式に14台の曳山が揃って参列!
唐津神社 結婚式
撮影/多久島修さん

 今年3月9日、唐津くんち14カ町14台の曳山が唐津神社正面にずらりと勢ぞろいしました。曳山が展示場から一斉に引き出されるのは、唐津神社の春と秋の例大祭の年2回だけですから、これは異例中の異例の出来事。一体何があったというのでしょう?

 それはズバリ!結婚式です。唐津神社で、戸川忠俊宮司の婚礼の儀が執り行なわれたのです。この晴れの日をみんなで祝福しようと、14台の曳山が揃って式典に参列したんですね。うわさは本当でした。

 「唐津くんちは、唐津の産土神である唐津神社の秋の例大祭。唐津神社は唐津っ子の心のよりどころです。その宮司さんの結婚式ですから、ぜひ曳山を曳き出しましょう!と14カ町に呼びかけたところ、みなさん快く賛同してくれたんです」というのは曳山本部の総取締・大塚康泰さん。

 唐津くんちは国の重要無形民俗文化財であり、唐津神社の宮司が担う役割はとてつもなく大きいものです。神社前に整列する曳山たちは、若くしてその重責を引き継いだ戸川宮司をバックで盛り立てていこうという唐津っ子の心意気のあらわれだったのです。

 ちなみにこれまでの宮司さんは既婚で就任していたため、結婚式のための曳山の曳き出しは今回が初めて。それで”異例中の異例“ということになったそうです。

 戸川宮司は11月3日の御旅所神幸で、神輿に乗られた神様をお守りしながら旧城下町を巡られます。夫婦も唐津くんちも、幾久しく!この度は本当におめでとうございました。